性癖を書いてたら大学生活が終わってた件について

こちらはTCU-CTRL場外乱闘 Advent Calenderの12/17の記事です。

https://adventar.org/calendars/9174

 

大学生活ももう終わっちまうよ…
あと3ヶ月ってマ…?
春休み考えるともっと短いんだってぇ…
私も来年からは社会の歯車かぁ…

 

 

 

 

現B4のりゅーのさんです。
アンナちゃんのママでありパパである存在です。
アンナちゃんは無性生殖によって生まれました。私の半分…私の光の部分を詰めて生まれた存在です。吸血鬼なのに。

 

残された闇はというと…性癖を生み出しました。
闇の深い性癖です。執筆が捗るなぁ…うへへへ…

 

りゅーのさんはアンナちゃんを生み出した後は性癖全開のTRPGシナリオを書いてました。

 

集計が間違ってなければ2年で7本?
1シナリオ3万字くらいなので、21万くらい…と思いきや1作品で20万字の化け物がいるので40万弱ですかね。すご、この人なんでこんなに書いてんの…?これ卒論ってことにして卒業できねぇかなぁ?

 

3万字くらいのシナリオで1回プレイするのに8時間くらいかかるんですよ。
となると、単純計算100時間程度…テスプのため複数回回してるので合計は400時間くらいやってるのかな…?
ほんと、長い時間付き合ってくれている友人達には頭が上がりません。カンシャカンシャ‼︎

 

こんなにシナリオを執筆してると、魅力的なキャラとか、引き込まれるストーリー展開だとか、他人のメンタルの崩壊のさせ方とかなんとなく分かってくるわけです。
大学4年間の集大成としてその辺について、腕が動くままに書き殴っていきましょう。見づらい文章かもしれないけどごめん寝すまん寝許して寝!

 

●キャラクターについて
まずはキャラクターについて。
魅力的なキャラクターというと、明るい髪色にふりふりのスカート履かせてキラキラな感じにすればそりゃ魅力的なんですけど、そういうことではありませぬ。
確かに可愛いキャラとかカッコイイキャラはそれだけで人気あります。
でも、どれだけ可愛くても、カッコよくても性格が終わってたら好きになれないと思うんですよ。

 

例えば、めちゃくちゃ顔が良いキャラがいるとしましょう。
そんな人がゴミをポイ捨てしたり、気に入らない相手を意図的に無視したり、言ってることがメチャクチャだったりしたらどうですか?
イラッとくるでしょう?そういうキャラが好きな人もいるかも知れませんが、私は好きじゃないです。

 

だからって万人受けするような優等生を作ればいいかと言われると、それはそれでありきたり。キャラはいいけど普通だなーってなってしまいます。

 

ここで、さっきのキャラがゴミをポイ捨てしてどっか行った後、1人でコソコソと戻ってきてゴミ拾って片付けてたりしたらどうでしょう?
無視する相手は片思いの相手だったり、言うことがめちゃくちゃなのは場所によって立ち回り変えなくちゃいけなくて混乱してるだけだったりしたら?
あれ?実は悪い子じゃないのでは?って思いません?
じゃあなんでそんなことしてるの?って気になってきませんか?
これがキャラクターの魅力だと私は思うのです。

 

何か事情を抱えていたり、実はこうだったっていうギャップがあったりするのって魅力的だと思いませんか?(あくまで物語上のお話ですよ?現実は知らん。)

 

あと、弱いところを見せるのも大事ですね。
常に自分が最強だと思ってる子が実は強がりで過去に大きなトラウマを抱えていたとかどうでしょう?
ストーリー中盤くらいにメンタル壊れちゃって主人公だけに泣き顔見せて、その後は吹っ切れたように本当に最強になっちゃうの。え、好き。書いてて自分の癖だなって思った。
もちろん最後まで最強を貫き通してもらうのも魅力的ですけれどね。

 

アンナちゃんって何が魅力なんですか?
→長い間生きて自信満々なのにちょっとポンコツでアホっぽいところ。誇り高き吸血鬼どこいった?っていうギャップ。
あと白髪ロング。赤い目。ロリママ。

 

そういや、某寝…氏がなんか言ってましたが私はロリコンではありません。『ちょっとほわ〜って感じの言動子供っぽい緩めな、バブみを感じる青髪ロングのお姉さん』が性癖です!!!
自分が生み出したキャラに性癖を破壊されました!!!

 

●ストーリーについて
ストーリーって良く起承転結でーみたいな話あるじゃないですか?
あれってめちゃくちゃわかりみが深いんですよ。

 

その中でも大切なのが起と転だと思うんですよ。
起は物語の導入部分な訳ですから、プレイヤーがその世界に引き込まれるかどうかって話。

「くくく…良くきたな人間よ…このお話の全体的な雰囲気はこんな感じだぜ…性癖に合いそうなら入りな!」
ってことです。
つまり、フィルターですよ。性癖が刺さりそうな人を見極めるフィルター。
この後に特大ナイフ持って「うぉぉぉぉ!!!性癖の刃を喰らえェェェ!!!」ってやった時に致命傷になる人を引き込む役目があると思います。

 

転は承でぬくぬくしていたプレイヤーに「ふっふっふ…実はこれ…こういうことだったんだぜ!」っていう衝撃の事実が明かされる感じです。
ここの衝撃の大きさで人の性癖を破壊できます。あとは結で傷口を大きくするなり、ナイフを深く刺しに行ったり、自由に調理しましょう。

 

転で衝撃を大きくしすぎた結果…TRPGの性質上、NPCになりきって読む必要があるので、感情移入する必要が出てきてぇ…
読んでる私が泣きかけたことがあります…オンラインセッションなのでバレませんでしたが、危なかったです。視界が歪むところまではいきましたよ…
性癖の刃は諸刃の剣です。取り扱いには注意してください。

 

よく「りゅーのさんって可愛い女の子生成して虐めるの好きですよね?」ってほざいてる人が一定数いるんですが、好きで虐めてるわけじゃないですからね?
虐めた方がプレイヤーの共感を誘いやすいだけです。
「虐めは良くないよ!」ってのは基本的な道徳をお持ちの方なら分かるじゃないですか?
そうすると、プレイヤー視点で誰が悪役なのかってのが明確になるんですよ。
「虐めてるこいつが悪いやつか!倒さなければ!」、「この子が可哀想。助けてあげなきゃ」の2つの感情を誘うことができるんです。(虐めてるのはこのりゅーのってやつだな!?ボコボコにしなければ!)
プレイヤーの感情をある程度絞るってのはすごい大切なことなんですよ。とくにTRPGシナリオでは。その辺についてはキャラの魅力とは少し離れるので、この辺にしておきます。多分後ろの方で書いてるかな?


ここまで書いてて思い出したんですが、「シナリオ書けない」って言ってる友人がちらほらいるんですが…
手を動かせばシナリオは書けるので、「どうやって書けばいいか分からない」って感じですかね。

 

これは私のやり方ですが、シナリオ終盤に明かされる衝撃の真実!っていう部分を早い段階で考えておく必要があると思ってます。
どうやって考えるのーってことなんですが…

 

常識を疑うのです!

 

結局フィクションなんで、いやいやそれは物理的におかしいでしょ?なんて無視すればいいんですよ。シナリオ執筆では常識に囚われてはいけないのですね。

 

もう回すつもりもないのでネタバレさせます。私がSF研の方で出したシナリオ回る予定あるよって人は飛ばしてもろて。(おらんやろ)

 

そのシナリオにはアイドルの子が出てくるんですが、何度も自殺しようとして未遂に終わってたり、いろんなところに爆弾仕掛けて何食わぬ顔で脅迫したり爆破させたりしてました。
当然、プレイヤーからは頭おかしいって思われてたと思います。

 

なんでそんなことしてたのかっていうのが終盤に明かされるんですけど、その真実が『この世界が現実ではなくゲームの世界だと気付いてしまったから』です。

 

イクラでクリエイティブモードで岩盤にmob詰めて、TNTで爆発させるとかやったことある人多いんじゃないですか?あれと同じ感覚です。

 

自殺未遂なのも、本当は死んでるけどゲームだからリスポーンしてるだけって話。

 

そして最後に「君もプレイヤーでしょ?一緒にここから出よう?」って言ってくるんです。それに乗るか乗らないかでエンド分岐。

 

我々の生きてる世界がゲームの中ではないと証明されてません。身の回りに証明されてないことって思ったよりたくさんあるので、その辺を使ってシナリオ書くのがやりやすいですよ。
他にも証明されてるけど、すごい曲解してみたりするのも楽しいです。

 

前に書こうとした題材だと、『人間死んだらどうなるのか』って話。
これはタナトフォビア(死恐怖症)っていう精神的なアレがあるらしいってのが分かったので没にしましたが…

 

物語って非日常なんですよ。
だから普段考えないこととか、あり得ないだろうなってこと積極的に取り入れることが大事なんだなと思いました!

 

● 主人公じゃないといけない理由がある

私がメインでやってるTRPGシステムってクトゥルフ神話TRPGなんですけど、最近のシナリオって秘匿ハンドアウトがひっじょーに多いんですよ。

 

秘匿ハンドアウトってのはキャラを作る段階で「あなたは過去に人を殺しました」だとか「あなたは正体を隠していますが、じつは世界一の名探偵です」とかの設定が追加される感じのものです。

 

なんでこういうのが流行っているかというと、シナリオが書きやすいから。
クトゥルフって日常から非日常にぶち込まれるっていうのが基本なんです。
つまり、主人公は元々は日常で暮らしていた一般人なんですよ。
現代日本が舞台だと、「事件?警察でよくね?」になります。
そうすると、別にプレイヤーが解決しなくていい事件なわけです。

 

事件に直接的に関係のある人物にするために秘匿ハンドアウトというものがあるのです。

 

他にも主人公の感情を絞りやすいってのもあります。
例えば、「あなたの家族は何者かによって殺された。犯人はまだ捕まっていない」という経歴を持っているとしましょう。
このキャラクターの感情としては「犯人が許せない。警察の捜査が打ち切られても一人で犯人を探し続ける」だとか、「この事件を解決するために警察官になった」のような「犯人を許せない」という考えを持ったキャラクターになると思うんですよ。
ここで「犯人なんでどうでもいい」なんて考えのキャラを持ってくる人は…いないでしょ。多分。

 

秘匿ハンドアウト以外でシナリオを作る場合、主人公が意図せずに巻き込まれてしまって、生きて帰るためには仕方のないことだったパターンです。
「目が覚めたら見知らぬ部屋にいた」だとか、「帰り道、道の前方に巨大な化け物がいた」だとか。
何でその事件に巻き込まれてしまったのかの理由付けのために主人公に特殊体質をつけたりすることがあります。

 

何にせよ、主人公は『特別』でなければならない。
その物語の主人公になれるのだから、特別な何かを持っていないといけないんですよ。
ゲームであればシナリオの線路の上を走るだけなので特別な要素は後付けでも問題はありませんが、TRPGとなれば
主人公のパターンはいくらでもあるので、後付けだと矛盾が生まれてしまう可能性がある。
だからキャラ作成時点で特別な要素を与える秘匿ハンドアウトが流行ったわけです。

 

私は秘匿ハンドアウト肯定派です。
そっちの方が物語にのめり込めるし、秘匿ハンドアウトを曲解して特級呪物生み出したりするの楽しいもんね!(ソプスク一緒に行ってくれたPLの方々、KP様、大変申し訳ございませんでした。愛してるから許して♡うん、愛してる。愛してるよー笑)

 

●細かいネタはいいぞ

シナリオ内にめちゃくちゃこまけぇ隠し要素みたいなの入れておくと楽しいですよ。
正直ね、誰も気付かないです。
でも、そういうのがあるともし気づいてくれた時に嬉しいし、なによりモチベになる。
シナリオなんて執筆に10時間以上、長いのだと半年くらいかかるもんなんですから、モチベ維持は本当に大切なんですよ。

 

実はお前は姉だと思っていた人間は血が繋がってないんだぜ!とか。
そういう要素はシナリオ終了時まで明かされなくてもいいんですが、想像してなかったところで回収できたりします。

 

主人公は元々拾われた子で、実はめちゃくちゃ凄い人の子供で特殊な能力を持っていることが途中で明かされたり。

実はこのNPCとこのNPCがこっそり付き合ってる設定があったり。(もちろん百合。)

矛盾したら矛盾したでその設定消せばいいだけですから、作るだけ得なんですよ。


いろいろと書き殴ったけど、こんなところだろうか…?
ここまで書いてきたのはあくまで私の考えなので、参考になるかと言われれば…うん。
そもそも普通の人はシナリオ執筆なんてやらんしね!
まぁ、創作活動の裏側にはこんな感じで頑張ってる人がいるんだよ!ってのが分かっていただければ。

 

で、なんでアドカレで性癖語り出したのかっていうと…
実はりゅーのさんは個人でコミケ応募してて、見事スペース貰えたんですよね。
前々から大学生のうちに個人でコミケに出品してみたいなーって思ってたんです。
んで、今回が大学生のうちで最後のコミケな訳で。社会人になったらそんな余裕ないだろうなーって思って、今回挑戦してみたんですよ。
性癖全開のシナリオ本を用意しております。
一応リアルとは分けているので、CTRLのDiscordサーバーの私のサーバープロフィール欄にコソッと場所を書いておきます。

 

宣伝じゃねぇか!?って?そうじゃ!
在庫抱えるの嫌じゃ!家に置くスペースが無い!

 

コミケに出る』を目的としててその先考えてないからね…このアンポンタン…

 

皆様、計画はしっかりと立てるようにしましょう。

 

明日はりあく徒くんが趣味全開の記事を書いてくれるらしいです。

RPG、TRPGの戦闘バランスについて

この記事は TCU-CTRL場外乱闘 Advent Calendar 2021 - Adventar 21日目の記事です 。

 前回の記事は…まだないので後で貼ります!

 

 

 

 

 

 

ディスコにも顔を出さない人なので、お前誰やと?なる人が多いのでは…?
なので、まずは軽く自己紹介の方を。

 

 

りゅーのと申す者です。

バ美肉を嬉々として進めてくるヤベェ奴です。

皆さんもご一緒にバ美肉の沼に落ちませんか?????

 

そんなバ美肉おぢさんは実はTRPGが好きなんです。
中学3年くらいに沼に落とされてから現在までの約5年?6年?くらいやってます。CoCやらSWやらいろんなTRPGシステムに手を出してます。最近はオリジナルのシステム考えるくらいには沼に浸かってます。浸かってるというか、沼の1番下の地面に埋まってるんじゃないですかね?

 

多分、ここまでどっぷり埋まったのはなんかしらの創作活動が好きだからですかね。自分が手を出したのがTRPGやマーダーミステリーのシナリオ制作、ゲーム制作、お絵描き、動画制作などなど。

 

ということで、私が創作活動好きのTRPG愛好家のバ美肉を進める馬鹿ということは伝わったかと。

 

さて、早速本題の方へ入ろうかなと。
私の趣味はフリーゲームを漁って、自分の好みの絵柄のゲームをプレイすることなのですが、やっているとゲームバランスについて、ん?と感じるものが少々あります。
ついでに最近はオリジナルTRPGシステムを考えていて、ゲームバランスについてしっかり考える機会がありましたので、独自の解釈でまとめていこうかなと。

 

 

 

 

 ダメージ計算式について

 

RPGにおいて、1番欠かせない部分は『戦闘』ですね。そんな戦闘でバランス調整をする箇所といえばやはり『ダメージ計算式』でしょう。

 

そもそもダメージ計算式ってどういうものがあるのかという話。大きく分けて2つあるかなと。

 

 

  • (攻撃力)-(防御力)系


アルテリオス計算式と呼ばれるものですね。
ここに攻撃力、防御力に定数をかけてバランスを取っているものがほとんどです。
ツクールでは(攻撃力/2)-(防御力/4)とか使われていたかと。
TRPGで使われるのはこれがほとんどでしょう。というか、この方式ではないTRPGはステラナイツくらいでしか見たことないです。

 

このダメージ計算式のメリットは計算が楽という点でしょう。
テストプレイ時に「自分の攻撃力がこのくらいだから、大体いくつくらい入る」とおおよその検討がつくはずです。
計算が楽だからTRPGで使われるんですね。

 

このダメージ計算式で最も考慮しなければならないのが、「防御力」。
相手の防御力をどのくらいにするか、注意しないととんでもないことになります。

 

例として(攻撃力)-(防御力)という計算式があったとしましょう。
攻撃力が100、防御力が50とします。
そうすると与えるダメージは50ですね。
では次に、攻撃力が100、防御力が80とします。
そうすると与えるダメージは20ですね。

 

ここからが本題です。
ここに攻撃力1.5倍のバフをかけたとしましょう。
前者のダメージは100。後者のダメージは70です。
分かりましたでしょうか?前者はダメージが2倍。後者はダメージが3.5倍になりました。

 

防御力によって軽減されるダメージが高い場合、バフの効果を受けると火力が爆発的に増えるわけです。

 

防御力によって敵のダメージを7割も8割もカットできるバランスを当たり前としてしまうと、少し攻撃力が変動しただけでダメージ量が大きく変化してしまいます。
攻撃特化のキャラがいた場合、他のパーティの人よりも4、5倍の火力が出るかもしれません。
防御特化のキャラがいた場合、普通で8割カットなのだから、10割カットも目指せてしまうかもれません。

 

メタルスライムみたいな特例は除いて、防御力が高すぎて攻撃が通らないのはプレイヤーにイライラを与えるだけだと思います。
過去に参加したTRPGセッションで、こちらのダメージを8割から12割カットするキャラがいたのですが、その時はダイスを振る楽しみよりもイライラが強かったです。

 

このアルテリオス計算式を用いる場合は防御力で軽減できる割合を2〜4割程度にするのが吉でしょう。(攻撃力)-(防御力/n)(n=2,3,4)ぐらいですかね。

 

防御力で軽減できる量が少ないということが、プレイヤーに伝わってしまうと「防御力上げてもそんなに軽減できないんだから、攻撃全振りして速攻かけたほうが速いし被ダメ少ないじゃん」という思考になってしまうので注意が必要ですが。

 

 

・(攻撃力)/(防御力)系


ポケモンなんかはこの式ですね。
厳密には色々掛け算とか足し算してた気がしますが、攻撃力をベースにして計算したものを防御力をベースにして計算したもので割るという処理だったはず。

 

単純な計算ならば攻撃が2倍になればダメージは2倍に。防御が2倍になればダメージは半分になるはずです。

 

これならばバフ、デバフの効果でダメージの変動が想定よりも大きくなることも少ないでしょう。
この計算式の特徴として、1レベル上がった時のステータスの上昇割合が大事になってくる点があります。

 

攻撃力が10のキャラが+2された場合はダメージ量が1.2倍に。攻撃力が100のキャラが+2された場合は1.02倍になるわけです。序盤は成長を感じやすく、終盤は緩やかに成長するためボスが適正レベルじゃないと楽しめないわけではない。割と理想的だと思われます。

 

唯一の欠点はテストプレイするときに、どれくらいのダメージが入るのか考えにくい点ですね。平気で5桁割る3桁とかやらせてくるので。

 

もちろんですが、TRPGでこの方式を取り入れたらプレイヤーは離れていきます。なんで遊んでるはずなのに小学生高学年の算数計算プリントまがいのことをさせられてるんだってなりますよね。

 

この方式は計算が面倒だけど、プレイしている側はバランス崩壊を感じにくく、疑問に感じることが少ないのではないでしょうか?

 

軽減率=(防御力)/(100+(防御力))というのもあったりします。elonaが該当しますね。
(攻撃力)/(防御力)系の派生と思ってもらえれば。
これもなかなか面白い計算式で、ダメージ軽減率が50%くらいまでは余裕でいくのですが、そこからが厳しい。高レベル帯になると軽減率が上がりづらいんですね。
ただ、90%軽減から91%軽減になれば被ダメは10%減るわけです。一概に上げる意味がないとも言えない。

 

単純な計算式なら大きく分けるとこのくらいでしょうか?

 

 

ここで一旦まとめ。
(攻撃力)-(防御力)系計算式
・計算が楽
・バランス崩壊が発生しやすい

(攻撃力)/(防御力)系計算式
・バランス崩壊が発生しづらい
・計算が複雑でテストプレイがつらい

 

ユーザーのことを考えるなら(攻撃力)/(防御力)系計算式。とにかく作りたい人は(攻撃力)-(防御力)系計算式ということですかね。

 

かと言って、(攻撃力)-(防御力)系計算式が悪いとは言えないのかなと。
製作陣の造り込みによっては複雑化させてバランスを取っている作品もあります。

 

えぬ様作の新約・帽子世界というものがございます。

www.freem.ne.jp

 

 

このゲームにはダメージ減衰というものが存在して、ある一定の値を超えると補正が入ります。
ダメージ減衰値が5000、減衰割合が0.2と設定されているものがあるとします。
プレイヤー側の攻撃で8000ダメージを叩き出したとしましょう。
この時、5000を超えた3000分は減衰割合の0.2でかけられます。
最終的なダメージ量は5000+(3000×0.2)=5600ダメージになります。
序盤はバフの影響をモロに受けて火力が上がって楽に攻略できますが、終盤はダメージ減衰に引っかかってダメージの上昇量が緩やかに。(攻撃力)/(防御力)に近い挙動を見せます。

 

また、このダメージ減衰は味方にも適応され、MAXライフのN%を超えるダメージを受けた時に減衰が入るという処理がされているため、敵の必殺技を高い体力で受けられれば確実に1度は耐えることができます。

  

色々ダメージ計算式について語ってきましたが、結局のところアイデア次第で調整はいくらでもできるんですよね。

TRPGなら単純な計算式。PCゲームなら納得がいくまで調整を繰り返して複雑な式を作り上げるのが良いのかなぁというのが私の結論です。

 

ただ、完璧なダメージ計算式を作り出したところでゲームバランスが完璧かというとそんなことはないです。
通常攻撃の50倍の威力のスキルとかあったらゲームはぶっ壊れます。

 

 

 

 

 

 

 

  • スキルについて

 

通常攻撃の2倍のダメージのスキルが限度なのかなというのが私の経験則。
ドラクエはやぶさの剣は攻撃力が低いのに強武器とされるのは(相手防御力を考慮しなければ)単純に全ての火力が2倍になるからですね。

 

過去にプレイしたフリゲで通常攻撃の5倍くらいのダメージが当たり前のゲームがありましたが、そのゲームは『パーティの中で1番火力が出せるキャラに味方全員でバフかけまくって殴る』ゲームと化してました。

 

そうすると、火力が出るキャラ以外がオマケになって、キャラの個性が死んでしまうんです。

 

火力の出るキャラは攻撃全振りなので、防御がクソ雑魚で攻撃が飛んでくるとワンパンされるんですが、そうなるとリセットしてました。
多分バフ盛り高火力戦術正規の攻略法ではないと思うんですが…
気になって実況者の動画を見てみたんですが、正規の攻略法してる人は私が突破した時のレベル+10くらいありました。
火力が出せると『攻撃が最大の防御』になってしまうんです。短いターンで決着をつければ被ダメも少なくなりますからね。

 

割と批判的なことを書いてますが、そのゲーム自体はボリュームがあり、ストーリーも物凄く熱くて好きです。春休みらへんで1日12時間を5日連続で遊んでクリアするくらいには。
戦闘に関しても、バランスが壊れているからつまらないというわけではないです。

 

楽しさ = ゲームバランスが取れている は成り立たないんです。

 

バフを積んで高火力叩き出してボスのHPゲージがものすごい勢いで0になるのを見るのは楽しいし、ちまちまと削って倒すのも楽しい。多少火力がイカれてたって楽しめるんですよ。

 

ゲームバランスを考えすぎて戦術が狭いと、どのボスもワンパターンで倒さなくちゃならないので楽しめない。

 

スキルというのはゲームバランスを生贄に戦闘の幅を広げるものなのではないでしょうか? 

 

批判まがいなことしてましたが、ゲーム側に非は一切無いです。私の攻略法が各キャラの個性を潰していただけであって、他にも戦術はあるんですから。

 

スキルで多少ゲームバランスを壊しても楽しめるように他のところで調整をする。これが大事なのだと思います。

 

 

と、いうのが『RPGゲームにおけるゲームバランス』の話なわけです。

 

 

続いてRPGTRPGの違いって何だと思いますか?

 

ゲームバランスに関するところで言えば、大きいと思うのが『計算を全部コンピュータが行うか行わないか』という点と『アイテムや装備などのデータが開示されているかいないか』かと。

 

事前にダメージ計算式やアイテム、装備、スキルのデータベースが開示されているわけですから、ルールブックと睨めっこしていれば、どうすれば最大ダメージを叩き出せるか理解出来るわけですし、それに限りなく近づけたキャラメイクができてしまう。
TRPGなんて単純なアルテリオス計算式だから脳内ダメージシュミレーションも容易。

 

この状況をポケモンで例えるならば『ポケモンを初めてやるけれどダメージ計算式を知っているし、種族値個体値努力値の存在を知っている』状態なわけです。

 

そこから厳選して楽しむ人もいれば、気にせずに旅を楽しむ人もいる。
個人で楽しむゲームならば自由にしてくれって感じですが、TRPGとなると複数人で卓を囲むわけですから、ガチ系のキャラメイクをする人とエンジョイ系のキャラメイクをする人が現れる。

 

つまり、パーティ内格差が生まれてしまう。

 

ガチ系キャラメイクをしなかった人は自分が戦闘で役に立てずに不公平感を感じて楽しめなくなってしまう。

かと言って全員がガチ系キャラメイクをすると、キャラメイクがほぼワンパターンになる。個性のない戦闘は作業感があってつまらないものでしょう。

 

TRPGの理想のゲームバランスを唱えるならば『個性がありつつ、誰がキャラメイクしても戦闘で貢献ができる』です。

 

完璧にバランスを取るのはハッキリ言って無理です。が、平等感を与えることは出来るんじゃないかなと。

 

さて、ここで1点注意です。
ここからソードワールドの批判みたいなのを沢山書くので、見たくないって人は飛ばしてください。

 

 

私はソードワールド2.0、2.5を合計で3、4年くらいやってたんですが、不満だった点が3箇所ありました。
それを修正すればだいぶ良くなると思いました。

 

まず、命中、回避っていう概念を消滅させる。

 

敵の攻撃を2割でしか回避できないHP100の戦士と敵の攻撃を8割で回避できるHP50の軽戦士。どちらの方が耐久が高いと思います?

 

まぁ、後者なのかなと。
8割回避って5回に1回しか当たらないわけですから、耐久が5倍なのと同じです。
鎧を着た戦士より、軽装備の軽戦士の方が耐久が高いっておかしい話じゃないですか。

 

バフとかかける場合の上昇量は+1とか+4みたいな実数値がほとんどです。
この上昇量は命中、回避以外(主にダメージ量や防御力)は誤差です。10ダメージが11ダメージになったところで戦況は変わらないです。
ソードワールドでバフを盛るというのは小さい数値の実数が上がる程度なのです。でも、命中、回避の+1はかなり大きいのです。

 

知らない人のために解説をしておくと、ソードワールドでは(攻撃側の命中)+(6面ダイス2個の和)が(防御側の回避)+(6面ダイス2個の和)を上回ったら命中。という処理を行っています。

 

2dを振るという性質上、高いor低い数値が出る確率は低い。
2dを振って10以上が出れば当たります!みたいな状態なら命中確率は1/6です。では、回避が+1されたら11以上出さなければいけないので、確率は1/12。回避が1上がったら耐久が2倍になりました。

 

当然、GMはそれを対策するために敵の命中の基礎値を上げるわけなんですが、そうなると低い回避の人は絶対に避けられなくなる。
何らかの技能で回避を+1したところで12出せばいいのが11になりました程度でそこまでの恩恵を感じることができない。

だいぶ極端な話に見えますが、よくある話です。パーティ内で回避の一番高いキャラと低いキャラの差は7とか8とか平気で生まれます。

 

30%なら回避できるかもしれない!みたいな状態ならダイスを振る楽しみがあるわけです。でも、『避けられる確率は3%です。回避してください。』なんて言われたら『3%なんて避けられるかよ。ウマ娘で星3キャラが当たる確率と同じだぞ。こんなの回避するくらいならメジロアルダンスイープトウショウ当てるわ』ってなるわけです。

 

TRPGの醍醐味であるダイスを振るワクワク感が消えるシステムなんて、何も考えずに消した方がいいでしょう。

 

あとは防御力に格差があることですね。
ソードワールドの防御力は重装備ファイターなら25くらい、他は10行くか行かないか。みたいな感じだったかと。

先程書いた通り、アルテリオス計算式を使うと大変なことになるんですよ。
50ダメージくらい飛ばしたとします。
ファイターは25ダメージ受けます。
タフネスとか頑強を積んでるファイターなら25ダメージなんかじゃ死にはしません。なんならあと2〜3回は耐えられます。
他のキャラは40ダメージ受けます。
グラップラーなら回避高いし、耐久もそこそこなので数回は耐えますが…魔法系キャラは大体2発で倒れます。回避ない、防御ない。


耐久に格差がありすぎるんです。

魔法使いは防御力の高い金属鎧を装備しようとすると、魔法の判定に-4の補正がかかるものがほとんどですから装備できない。

 

耐久の格差は良くないですね。耐久は均一くらいが丁度いいですね。GMが頭を悩ませることはありません。

 

続いて先制判定の処理。正直これが一番ダメだよなぁと感じた。


各キャラが判定を振って、1番速い人の『陣営』から行動を開始。
その先制判定を有利にする技能には『敵の先制を超えれば2回行動できる』というファストアクションというクソ特技が。

そら、みんなでファストアクションとって2回行動して先制1ターンキルが安定するわけですよ。

ダメージ減衰もデメリットもない2回行動はハッキリ言ってゴミです。クソです。

 

行動順は各キャラの素早さ順で、2回行動なんてクソみたいなスキルは作らない。これで対策完了です。

 

さて、3つの要素を排除してきたわけですが、回避、ファストアクションには共通する要素があるのではないかなと。

 

回避なら数値が1上がれば耐久がN倍…ファストアクションが発動すれば火力が2倍…

 

そう。掛け算があるのです。

 

単純なアルテリオス計算式に2倍とかそこそこ大きい掛け算はバランスが崩壊する原因です。1.5倍ですら化けるんですから。
それに加えてダメージを大幅にカットできる戦士系キャラとそれ以外の紙装甲キャラ…

 

バランスくんが息してないですね。

 

これが3、4年間ソードワールドをやってきて思ったことです。
散々に書いてますが決してソードワールドが嫌いなわけではないです。

(デバフを除いた)魔法の処理は、抵抗に成功したらダメージ量が半減というシステムはいいなと思いますし、何より私がファンタジー世界が好きなので。

 
クトゥルフで使ったキャラを登場させて『神話生物に襲われた私はチートもなしに異世界転移させられた件について』みたいなことするの楽しいです。

 

 

長くなりましたがTRPGのバランス調整に関するまとめ。

 

「+1の意味をしっかり考えないとバランスが壊れる。」

 

ということでこの話を締めさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

次回はmissileluncherさんの趣味を貫いていたら就活が終わっていた話です。

来年から就活だなぁ…